オーロラの歌
最初から、そういう約束だった。
真犯人とお金を探し出せなかったのだから、私は、死ぬしかない。
「オーロラさん、あなたには死んでもらいますよ」
「……わかって」
「いや、ちょっと待て」
わかってます、と答えようとしたが。
町長の言葉に、遮られてしまった。
「なんの証拠も無しに、ラジを責めていたわしらにも非はある」
「だから、なんです?」
「今回の条件は、なかったことにしないか?」
町長の意見に、街の住人達は賛成の意を示した。
私、死ななくてもいいの?
私と目が合った町長は、ニコッとフレンドリーな笑顔を浮かべた。
町長、ありがとうございます。