オーロラの歌



ふと、視界の端に、とあるお店が見えた。


気になって、思わず足を止める。



そのお店には、私と同い年くらいの女の子達が出入りしていた。


どうやら、アクセサリーショップらしい。


……いいなあ。



「オーロラ?」


「へっ、あ、なに?」


「あそこ、見たいのか?」



ラジに図星を突かれ、ギクリと肩を上げる。


そんな私のあからさまな反応に、ラジとグリンは顔を見合わせて笑った。



「ちょっと見てくれば~?」


「い、いいよ!寄り道してる場合じゃないし!」



道草を食っている暇は、私達にはない。


一刻も早く、警備隊をすり抜けて、ここを出なければいけない。



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