オーロラの歌




『能力が複合することはなく、どちらか、もしくはその両方が、お前に継承されるんだ』


『もちろん、どちらの能力も受け継がれない場合もあるわ』



身体が、熱くなっていく。


……なんだ、これ。


どこかに潜んでいた何かが、みなぎってくるようだ。



――午前九時まで、残り五秒。



『さあ』



お父様の呟きが、あたしの鼓動を速める。


残り、四秒。



『見せてくれ』



あと、三秒。




『お前の力を……!』




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