オーロラの歌
『ふふっ』
『えっ、どうして笑うの!?』
笑い出したあたしに、アンジェラスは不安がる。
そんなこと言われたら、笑っちゃうわ。
そんな、あからさまにお世辞を言われたら。
笑わせないでちょうだい。
……あたしを、バカにしないで。
だからあたしは、
あなたのことが大嫌いなのよ。
『あ、あとね、実はあたし、お腹に……』
『ねぇ、アンジェラス』
アンジェラスの言葉を遮って、あたしはアンジェラスの名前を口にする。
やめて、喋らないで。
あなたの声なんて、聞きたくない。