オーロラの歌
キラキラと光るそれは、私が感じていた恐怖を溶かしていく。
「大丈夫」という言葉は、きっと、勇気をくれるおまじない。
ひとつの、魔法。
「俺も一緒に行く」
「一緒って……」
「俺が、オーロラを守るよ」
ここに、いた。
私の味方が。
「まあ、さっきお前を殺そうとした俺がなに言ってんだって思うかもしんねぇけど」
「そんなことない!すごく、すごく、嬉しいよ」
泣いてしまいそうなくらい、嬉しい。
味方が一人いるだけで、全員が敵ではないと気づいただけで。
モノクロだった視界が、華やかに色づいていく。
「それじゃあ~」
静かに話を聞いていたグリンが、はーい、と手を挙げた。