オーロラの歌





「僕も一緒に、オーロラを守っちゃおうかなあ」




にっこりと笑いながらそう言ったグリンに、ラジは「はあ?」と顔を歪ませる。



また、ひとり。


味方が、増えた。



「なんでお前も……」


「いいじゃん、別に~」


「俺だけで十分なんだよっ」


「あんただけじゃ、不安なんだよねぇ」


「どういう意味だよ、それ!!」



バチバチと火花を散らすラジとグリンを見ていたら、自然と笑顔になった。


先程まで口喧嘩をしていた二人の目が私に移され、安心したように優しくなる。



不安だった心が、二人のおかげで一気に軽くなった気がする。




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