オーロラの歌
僕は、怖いんだ。
自分のことしか考えていなかった、過去の自分に戻ってしまうのが。
オーロラに嫌われてしまうのが。
いつから僕は
こんなにも弱くなっちゃったのかな。
いつの間にか、オーロラのことが大切で、大好きになっていた。
オーロラが、僕の生きる意味になっていた。
数日後に訪れたアストラル・グラウンドにある、とあるアクセサリーショップ。
『私が欲しいのは、アクセサリーなんかじゃないよ』
そこで、オーロラは僕とラジに笑顔を向けて言った。
『じゃあ、なーに?』
『それはね、友達!』
『友達?』
『そう。でもね、ラジとグリンが友達になってくれたから、それでいいの』
オーロラがあまりにも幸せそうで、僕の心臓にいくつものトゲが刺さる。
僕はいつか、オーロラの幸せを壊してしまう。
そんなの嫌だけれど、女王様と契約をしてしまった現実はどうすることもできない。