オーロラの歌
今度は真横に、ゼロさんとウメおばあちゃんが現れた。
やっぱり、二人のこともよく見える。
『ぜ、ゼロさ……』
『姉さん』
『ウメおばあちゃ、』
『オーロラ様』
二人は、私と一緒にいてくれるよね?
そんな望みは、粉々に壊される。
私が二人に触れた途端、二人の体が真っ二つに引き裂かれた。
『……!』
悲鳴を上げることもできなくて、涙だけが流れた。
ぼんやりと浮かぶ、女王様の嬉しそうな笑み。
私は頭を抱えて、地面に座り込んでしまった。
私をおいていかないで。
大切な人達を、殺さないで。
仲間がいる喜びを知ってしまった私は、独りには耐えられない。
恐る恐る顔を上げてみれば、周りは死体だらけだった。
『いやああああっ!』