オーロラの歌
ズキズキ痛む心臓に、手を当てる。
重たい身体が、温もりを欲していた。
締め付けられたような喉で、必死に呼吸をする。
『も、し……も』
自分を抱きしめながら、恐怖心をなくそうと歌を口ずさんだ。
『笑えな、く、なって』
震える膝に、顔をうずめる。
途切れ途切れな歌声は、涙色に彩られていた。
『き、みが苦……しいと、叫んだ、ら』
歌うと、不思議と楽になれた。
震えが、落ち着いていく。
『星達と、共にう、たを』
視界の端に、瑞々しい光が見えた。
ハッとして、立ち上がる。
『紡ぐよ』
ワンフレーズを歌い終えたら、一点の光が差し込んで。
天使の羽を生やしたお母さんが、宙に浮かんでいた。
お母さんは私に手を差し伸べて、口を開いた。
『♪~~どうか神様お願いです 輝きを纏う幸せを君へ~~♪』