オーロラの歌



オーロラは、自分の命を犠牲にして皆を幸せにする覚悟だった。


けれど私は、生きていく覚悟を抱く。


未来に希望があると信じて。





一時間目が終わった。


二時間目は移動教室なので、佳那と教室を出て廊下を歩く。



「ふっ、はははは」



教室を出る前から、佳那は肩を震わせて爆笑している。



「あはははっ」


「……そんなに笑わなくてもいいじゃん」


「いや、だって……ふふっ」


「もうっ、佳那やめてよ!」



どうやら佳那にとって、さっき私がサエちゃんに注意された原因の、私の態度がツボだったらしい。


でもさ、そんなに笑わなくてもよくない?



「ドンマイ」


「そういうのもやめて」



真顔で拒否した私に、佳那が噴き出す。


当分はこのネタでからかわれるなぁ。


本当に最悪だ。



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