オーロラの歌
明るい髪色も、ハーフだとわかりやすい顔立ちも、小柄な体型も、女の子みたいな性格も、嫌いになりかけていた僕に、両親は言った。
『それは全部、利一の魅力なんだ』
『まずは自分のことを好きになって、信じてあげて』
両親がいなかったら、僕は屍も同然になっていただろう。
こんな僕を好きでいてくれる両親のことが、前よりももっともっと大好きになった。
家族が僕の支えになっても、いじめは終わらなかった。
いじめっ子は友達を引き連れて、他人とは違う外見をした僕を、汚らわしそうに傷つけた。
僕は、されるがままだった。
両親から愛をもらったからって、そう簡単には強くなれない。
いじめっ子に腹が立っても、言い返したくても、ビビってひるんでしまう。
せいぜい言えるのは『やめて』『痛い』くらいで、反撃も堂々とすることもできずにいた。
僕は泣き虫で、臆病で、貧弱なままで。
このままでは、いつまでもいじめられてしまう。
本当はずっと、変わりたかった。
けれど、どうすればいいのか、わからなかった。