オーロラの歌




ねぇ、琉美先輩。


僕、嬉しかったんです。



『大丈夫だよ』


『る、み先輩……』


『利一くんなら、大丈夫』



そう言ってくれたのに、感謝の気持ちしか伝えられなくてすみませんでした。


琉美先輩は涙もろい僕に、希望を贈ってくれた。


「大丈夫」って、不思議な言葉だ。


曖昧で頼りないけれど、勇気をくれる。


そんな、琉美先輩のように優しい言葉。




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