オーロラの歌
約束通り、三日間先輩と付き合った。
恋人という立場に翻弄されながらも、期間限定の彼氏として精一杯努力した。
先輩は媚びるような態度で、四六時中俺にべったりだった。
先輩と付き合って三日目の放課後。
俺はまた先輩に、告白された校舎裏に呼び出された。
『あたし、この三日間で江藤くんに本気で惚れちゃったかも』
『は、はぁ、そうですか』
それじゃあ、三日前は好きじゃなかったのか?
なのに、俺に告ってきたのか?
『結構前から、江藤くんに目をつけててよかったわ』
……そういうことか。
俺を好きではなく、俺の見た目を気に入っていただけだったんだ。
『で、どう?あたしと付き合ってみて、楽しかったでしょ?』
まあ、告白の理由が何であろうと、答えは決まっている。
『先輩、俺と別れてください』
『え!?』
俺の言葉に、先輩は予想外だったのか目を見開いた。