オーロラの歌
面影を探して
放課後、日直の仕事として日誌を書いていた。
私は手を動かしながら、私の横にいる佳那を、チラチラと見る。
「ほ、本当に、大丈夫?」
「大丈夫だよ!ほら、この通り元気元気っ!」
「うぅ、でも……」
悪霊にとりつかれていた佳那が心配で、さっきから何度も同じ問いかけをしてしまっている。
見た感じ元気そうだけど、本当はどうなのかはわからない。
佳那に辛い思いをさせてしまったのは、私のせいだ。
重たい責任感が、圧力をかけてくる。
「それより、あたしに何か相談したいんじゃなかったの?」
「あっ、そうだった」
今日バレー部はオフと聞いて。
佳那に相談したいことがあって、放課後にわざわざ残ってもらったんだった。
「あのね、いつも助けてくれる人がいるんだけど」
「うんうん」
「お礼を言うだけじゃ足りないくらい、助けてもらってて」
「うんうん」
「どうしたら、その感謝の気持ちを伝えられるか、アドバイスが欲しいの」