オーロラの歌
お節介なのかもしれない。
鬱陶しいかもしれない。
だけど、私は椎本くんと一緒にいたい。
椎本くんはゆっくりと振り返り、沈黙を破った。
「お前が、俺の行く先々で殺されかけてるから、仕方なく助けてやってるだけだ」
椎本くんの研ぎ澄まされた瞳が、私を突き刺した。
肌に直接、凍えた空気が触れる。
冷たさには、切なさが呻いていて。
椎本くんの心を、垣間見ているようだった。
……ねぇ、椎本くん。
どうして。
「何度も言ってるだろ?俺は、お前と一緒には闘わねぇって」
どうして、絆を拒もうとするの?
誰かを支え、誰かに支えられる。そんな存在を、疎ましく思わないで。
そうやって、独りにならないでよ。
私から、逃げないで。