オーロラの歌
「……はっ、はっ、」
オーロラの死で、我に返る。
汗だくな体が、いやに重かった。
持っていたシャーペンを置いて、机の上に肘をつき、頭を抱える。
「頭痛ぇ……」
苦しくて、もどかしくて。
熱さと冷たさが混同し合って、変な感じだ。
なんで思い出しちまうかな、前世のことなんて。
俺には、関係ねぇはずなのに。
――なのに、オーロラを、小倉を想うと、身体が無意識に動いてるんだ。
最初は、小倉が授業中に『打倒、イービル!!』と叫んでいたから、気になった。
あいつも俺と同じなんだと、思っただけだった。
でも、気づいたら小倉を、授業をサボってまで追いかけていて。
ヤケクソになって、半信半疑に魔法を使って。
小倉を、助けていた。