オーロラの歌
俺が何を言っても、意思を曲げずに。
心の強さは一人前で。
心配ばかりかけて。
裏切られても、殺されかけても、誰よりも仲間を信じて。
俺がどれだけ君を愛しているか、知りもしないで。
秘密を隠したまま、旅をしていた。
君がよく歌ってくれた歌に、“眠っていた愛に囁こう”というフレーズがあったのを思いだし、笑みをこぼす。
「好きだよ」
触れたか触れていないかくらいの、ぎりぎりの距離。
唇に想いを添えて、琉美ちゃんのおでこに口づけをした。
眠っている君に、囁こう。
たとえもどかしくたって君を守りたいと願う、この愛を。
前世から、知っていたよ。
君の、想い人を。
君が誰を好きでも、どうしたって君が好きなんだ。
君のそばにいたい。
この恋が叶わなくても。
どうか、俺のわがままを許してくれ。