オーロラの歌



琉美が、オーロラだと……?


う、嘘だろ?


嘘に決まってる。



『そういえば、あなたと小倉琉美っていとこだったわね』



なあ、神様。


どうしてだよ。


どうしてあいつが、こんな最悪な復讐劇に巻き来れなきゃいけねぇんだよ!


やっと、あいつは“普通”になれたのに。


神様が、あいつの幸せを消したのか?


それとも、これがあいつの運命だったとでも言うのかよ!



『デス・ディメント』



“誰か”の魔法で、暴走しかけた気持ちが強制的に鎮められた。



『できるだけ普段通りにしていなさい。けれど、あなたの意思は不要よ』


『……はい』


『それと、毎日朝・昼・放課後にテレパスをして。機会が来たら、指示を出すわ』



それって、つまり、俺の手で琉美を傷つけろって指示がいずれ出されるってことか?


俺が琉美を痛めつけるなんて。


そんなのしたくねぇよ。



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