オーロラの歌
「久賀、大丈夫か!?」
「は、はい……っ」
利一くんは、江藤先輩に体重を半分預けながら立ち上がる。
光の縄を手繰り寄せ、せっちゃんをこちら側に運んだ怜司くんが、魔法を削除した。
イービルの鋭い目が、私を捉える。
「いいわ、その顔」
「っ!」
「もっと見せて。絶望で、醜く潰れた顔を」
イービルが快楽を求めるように、上唇を舐めた。
何もかも、不愉快だ。
これ以上、誰も傷つけさせたくない。
私達の闘志に付いた火が、燦々と燃え上がる。
オーロラが培ってきた希望の花は、まだつぼみのまま。
イービルの闇から搾り取られた、穢れた水ではなく。
愛情を、優しく注ごう。
そうしたら、きっと、ピュアな花が開花する。
「♪~~どうか神様お願いです 輝きを纏う幸せを君へ~~♪」