オーロラの歌
夕日よりも輝き、空よりも大きい想いを、イービルのために作られた歌に託す。
歌を歌えば歌うほど、歌詞が深いところまで流れ込んでくる。
「あああっ」
イービルは身悶えしながら、殺気で私を貫く。
イービル、よく歌を聴いて。
歌詞の意味に、気づいて。
「♪~~物語はハッピーエンド 君の笑顔が見たいんだ~~♪」
「うあっ、はっ」
アンジェラスの家族愛と、オーロラの真心が、イービルを刺激した。
歌の奥底で、大好きって想いが揺れて。
胸が、締め付けられる。
「……る、み……せ、んぱ……」
「え?」
イービルの、途切れ途切れのかすれた声が、耳に届いた。
ううん、あれはイービルじゃない。
唯夏ちゃんだ。