オーロラの歌



いやしの歌が、最大限に発揮されて。


歌が織り成した光は、最上級に輝いている。




「♪~~ありがとうって微笑む 嬉しくて仕方ないんだ 君のそばにいさせてよ~~♪」




アンジェラスの本当の心を受け入れたイービルと、イービルを救いたい私を、光の欠片がまるで星座のように結んでいく。


空には虹が架かり、奇跡がひらりひらりと降ってくる。



「っ、」



イービルは、先程よりも苦しがってはいなかった。


闇色のエネルギーがいやしの歌によって、瞬く間に消されていった。



「あんじぇ、ら、す……」



イービルの頬を、ひと粒の涙が伝った。


遠回りするかもしれない。


誰もが許してくれないかもしれない。


だけど、あなたを愛しく思っている人が、あなたを待っているから。


さあ、悪魔の角を取って、天使の翼を生やして。


怖がらずに、一歩踏み出してみて。



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