オーロラの歌
いつか、願いが現実になったら。
私が“普通”になれたら。
支えられていた分、支えたい。
恩返しがしたい。
困っている人を、助けたい。
『なるほど!せっちゃん、天才!!』
『お前がバカなだけだろ』
私が背負っていた重たい荷物が、少し軽くなった。
こんな私でも、誰かの役に立てるのだろうか。
今の弱い自分から脱却し、強くなれるのだろうか。
……“なりたい”、じゃなく、“なろう”。
目標に少しずつ近づいていこう。
『バカって言う方がバカなんだよ』
『いや、今お前、俺のこと「天才」って褒めたじゃねぇか』
『えー、そうだっけぇ?』
『とぼけんなよっ』
その日、私にひとつの夢ができた。