オーロラの歌



もっと、生きていたかった。


死にたくなかった。


辛くて、苦しくて。


涙が止まらなくなる。



「大丈夫だよ」



そんな私を、今度はオーロラがギュゥ、と抱きしめてくれた。


え……?



「確かに、転生魔法は世界の道理に従って、解かれるかもしれない」



契約が強制的に終了すれば、契約によって使えた魔法も消滅するのは、当たり前だ。



「やっぱり、全て忘れちゃうのかな」


「琉美、落ち込まないで!話はここからだよ」



私とゼロ距離だったオーロラは、少し離れて、私の背中に回していた手で私の手を握った。


オーロラの瞳はきらきらと煌めいていて、美しかった。



「琉美の世界では不要な能力や魔法は、私の世界に返還されるだろうけど……」


「けど?」


「記憶はもう琉美達と一体化しているから、完全に消え失せることはないと思うよ」


「それ、本当……!?」




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