純愛☆カルテット
あれから4か月以上たった。

その間、部活で飲み会があるたびに、冬生は同期から紅子との交際状況についてやいのやいのとからかわれていた。

イケメンと付き合う女子がうらやましがられるように、
男子にとっても可愛い彼女を持つということはずいぶんなステータスになるらしい。

その話題にたびに希和は苦々しい気持ちでハイボールをあおったものだ。

修二とは、それまで挨拶をかわす程度だったのが、学祭後は
レポート出来た?とかテスト勉強どうですかなどと他愛のない(中身もほとんどない)会話を少しするようになったくらいで、特別親しくなったとも言い難い。

紅子はといえば、『初めての年下の彼氏』ある冬生がたいそう気に入っているらしく、たまにノロケ話が希和の座る最前列の席まで聞こえてくる。

(なんなんだようほんと)

あまりの眠たさに黒板を見ることを諦め、希和は教科書を見るふりをして下をむいて目を閉じた。
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