純愛☆カルテット
次の日の放課後、修二はのそっと希和のもとにやってきた。

「これでしょ、例のプリント」

希和は差し出した。

「サンキュ。今図書室でコピーしていい?」

「うん、返すの明日でもいいけど」

「いや、テスト近いし今日中に返したいから」

修二は待っててと言い残して教室を出た。

教室からはどんどん人が出ていき、希和一人だけになるのには時間がかからなかった。

「ごめんお待たせ。」

10分ほどで修二が戻ってくる。

「いーよ大丈夫。」

プリントを受け取り、カバンにしまう。

修二は帰ろうともせずにその様子を見ている。

「なした?」

希和は問いかけた。
< 15 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop