純愛☆カルテット
「そういう誠実というか、優しいっていうのも変だけど、穏やかな人柄に惹かれたのかな。」

そこまで言ったところで、希和は修二が自分をまっすぐ見つめていることに初めて気がついた。

修二の眠たげな一重の目が妙にきな臭くて、希和は不覚にもドキリとした。

動揺を隠すためにうつむいて再びストローをくわえる。

「その冬生くんはさあ、樋本さんのどこら辺が好きなわけ?」

顔をあげると、修二はまたフライドポテトに集中していた。

「可愛いし、女の子らしいからだって。知り合って三日で交際スタートよ」

「ぼびーん!!」

修二は素っ頓狂な声をあげた。

「マジかよ、出会って三日で即ハメ」

「下品な言い方しないでよ、冬生がそういうことするとも思えないし」

「美化しすぎだろ愛しい人を」

「別に美化してませんけど?浜安くんの考え方がクズなだけでしょうが」

本当にイライラする。

仮に出会って三日で関係を持ったにしろ、修二の言い方はデリカシーがなさすぎる。
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