純愛☆カルテット
ふんわりとしていて、軽やかで、自信に満ちた紅子の笑顔。


苦々しい。


「あのさ、浜安君この後時間ある?」

希和は早口で言った。

「レポートやる以外は暇。まあ、それは磯井さんも一緒か。」

「駅前の居酒屋行かない?」

希和の突然の提案に、修二は若干怪訝そうな顔をしたが、彼の返事は

「行く。」

「じゃあ、行こう。」

残りのシェイクを飲み干す。

すっかりぬるくなったそれは、妙に粘っこい油のように甘さをしつこく舌に残した。
< 26 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop