純愛☆カルテット
しかし次の日の開店前、希和の店は予想外の状況に陥っていた。
たまたま女子だけで構成されていた店番の希和を含めた5人のうち、一人が遅刻するという連絡はまだ良かった。
極め付けはクレープに使うホイップクリームを保管していた修二の家の冷蔵庫が夜の間に壊れ、すっかりクリームが使えなくなっていたことだ。
ご丁寧に、修二は店にダメになったホイップクリーム持ってきくれたが、
「もうこれ使えないね」
溶けてしまったホイップクリームの袋を押しながら、紅子が悲しそうに言う。
「ほんとごめん、買いなおしてくる」
修二が死にそうな声で言う。
「まだ店に生クリームあるかな、この時期だし」
同じ時間帯に店番が決まっていた紅子が心配そうにつぶやいた。他の女子も困った顔をしている。
「誰か浜安君の他に別の店に見に行く人いたほうがいいかも。二手に分かれて」
紅子の提案の意味は分かっている。
(誰かって)
自分がいく気はないのだろう。
希和はなんとかため息を飲み込んだ。
たまたま女子だけで構成されていた店番の希和を含めた5人のうち、一人が遅刻するという連絡はまだ良かった。
極め付けはクレープに使うホイップクリームを保管していた修二の家の冷蔵庫が夜の間に壊れ、すっかりクリームが使えなくなっていたことだ。
ご丁寧に、修二は店にダメになったホイップクリーム持ってきくれたが、
「もうこれ使えないね」
溶けてしまったホイップクリームの袋を押しながら、紅子が悲しそうに言う。
「ほんとごめん、買いなおしてくる」
修二が死にそうな声で言う。
「まだ店に生クリームあるかな、この時期だし」
同じ時間帯に店番が決まっていた紅子が心配そうにつぶやいた。他の女子も困った顔をしている。
「誰か浜安君の他に別の店に見に行く人いたほうがいいかも。二手に分かれて」
紅子の提案の意味は分かっている。
(誰かって)
自分がいく気はないのだろう。
希和はなんとかため息を飲み込んだ。