初恋に息を吹きこんで、
小毬は薄茶のふわふわロングのおっとりした子だ。
制服のスカートが膝下丈の私と、膝丈の小毬。
1段分の長さで評価は〝ダサい〟と〝清楚〟にわかれる。
腹が立つとは思うけど、それも言っているやつに対してで小毬にはそんなこと思えない。
だって小毬は本当に可愛くて、いい子。
そのうえ私のことを大切に思ってくれているんだもん、仕方がない。
まっすぐな好意に敵意を返すほど、私も性格が悪くないと自負している。
私がダサいのも間違いじゃないしね。
小毬はいつでもにこにこと笑顔で、誰に対してでも優しい。
だから彼女はとてもモテる。
でも小毬自身は付き合うとか、好きだとか、あんまり興味ないみたい。
女の子同士で集まっている方が楽しいって前に言っていた。
私はそんな彼女に近づくやつら、ばかで子どもっぽい男子たちが大嫌いなんだ。
わーわー騒ぐし、授業中に大人しく座ってることもできなかった小学生時代と変わっていない。
そのくせ大人になったと思ってて、頭が悪いったらありゃしない。