その先の光
私がたじたじになっていると、
草むらからは熊ではなく、狼・・・
のような人が出てきた。
銀髪で片目を隠し、目は澄んだ青い瞳…
私は彼を魅入っていた。
「綺麗・・・」
思ったことをそのまま言っていて、
彼の忌々しいそうにした舌打ちで我に返った。
「チッ・・・てめぇもか・・・」
それだけ言って男は、私を追いて先に行ってしまう。
「ちょっ!待って!」
私は急いで、落ちていた物を拾って
男の跡を追いかけた。
ここに来ての初めて会った人なんだから!
見失ったらそれこそ、遭難だ
私は必死で男について行ってみると、
ようやく町がみえてきた。
まぁ町といっても、人口200人の
町で、最近合併したとか…
「おぉ!あんた柊先生かいな!」
「あ、はい!柊紫苑です!」
「まってたでぇ!」
げ、元気のいい人達じゃないか
これって、私、来た意味あるのか?
ハァ、先が思いやられる…
「こんな遅くなるなんて思ってなくて
心配しましたよ」