金曜日、21時9分発のバスで
美咲がさっきから連呼しているその人は、私のサークルの先輩。
よく遊びに誘われるってだけだし、べつに好きとかそういう話ではないと思うんだけれど、美咲はそうは考えない。
航平先輩とサークルの人たちとどこかへ行くとこまこまといろいろなことを聞いてくる。
はああ、とため息をついて、吹き出しかけたお茶のペットボトルを講義室の机に置く。
隣に座った美咲がむう、と唇を尖らせた。
「小春、真面目に聞いてないでしょ」
「先週も同じ話してたしね」
「………否定はしないけど」
とにかく!と前おいて、美咲が口を開く。
「私にはバスの人がどれだけいい人なのかは知らないけど!私のオススメは航平先輩だよ!」
…いや、知りませんけど。
よく遊びに誘われるってだけだし、べつに好きとかそういう話ではないと思うんだけれど、美咲はそうは考えない。
航平先輩とサークルの人たちとどこかへ行くとこまこまといろいろなことを聞いてくる。
はああ、とため息をついて、吹き出しかけたお茶のペットボトルを講義室の机に置く。
隣に座った美咲がむう、と唇を尖らせた。
「小春、真面目に聞いてないでしょ」
「先週も同じ話してたしね」
「………否定はしないけど」
とにかく!と前おいて、美咲が口を開く。
「私にはバスの人がどれだけいい人なのかは知らないけど!私のオススメは航平先輩だよ!」
…いや、知りませんけど。