身代わり・・だけ・・
美都さんと綾乃さん
…限界
私は、もう限界だった。
ある日、美都さんから
「栞奈、作品に貴女の気持ちが
あらわれてるよ。
貴女は、人形作家なのよ。
お客さまは、貴女の作る
ぬいぐるみや絵本を楽しみに
待っているの
いい加減な気持ちなら
辞めなさい。」
と、言われた。
私は、全てを美都さんに話した。
美都さんは、
私の話を怒りもせず
呆れもせずに黙って聞いてくれて
「栞奈、私に任せなさい。」
と、言って
私を抱き締めてくれた。
私は泣きながら
美都さんの胸で寝てしまった。
私が、目を覚ますと
美都さんは、居なくて
私はベッドの中で寝ていた。
目には、ガーゼが
当てられていた。