ハッシュハッシュ・イレイザー
かつてずっと傍に居てくれた親友。
一緒に居る時は、自分の事ばかりしか考えられずに我がままだった。
失ってみて、どれだけ大切な人だったか気が付いた。
人の事を考えない身勝手な自分だったことが恥ずかしい。
紫絵里なりに、色々と振り返って自分を見つめ直しているのが伝わってくる。
紫絵里はあの一件から立ち直り、鮎川華純の言葉通りに、悪口も気にせず踏ん張っていた。
そして自分は暗黒世界に落ちたくないと、人の痛みのわからない人間だけにはなりたくなかった。
傍に同じ体験をして、同じ共通の親友を持った鮎川華純を見ていると、紫絵里は知らずと励ませられた。
紫絵里もこの先どんどん成長して、自分を変えていくことだろう。
真理もそれを嬉しく思い、かつての親友のためにその幸せを願わずにはいられなかった。
自分に贈られた紫絵里からのメッセージを見つめ、すっかり日が暮れた誰もいない教室でひっそりと佇み、暫し思いにふける。
それからぐっと腹に力を込めて黒板消しを手に取った。
真理はそれを充分目に焼き付けた後、潔くさっと一消しし、白い微かなチョークの跡を背に向けて、その教室から姿を消していく。
出会った大切な友達をいつまでも胸に刻み込み、また次の恋と親友を探しながら、マリアとハイドの恋物語をさらに続けていく覚悟がそこにあった。
一緒に居る時は、自分の事ばかりしか考えられずに我がままだった。
失ってみて、どれだけ大切な人だったか気が付いた。
人の事を考えない身勝手な自分だったことが恥ずかしい。
紫絵里なりに、色々と振り返って自分を見つめ直しているのが伝わってくる。
紫絵里はあの一件から立ち直り、鮎川華純の言葉通りに、悪口も気にせず踏ん張っていた。
そして自分は暗黒世界に落ちたくないと、人の痛みのわからない人間だけにはなりたくなかった。
傍に同じ体験をして、同じ共通の親友を持った鮎川華純を見ていると、紫絵里は知らずと励ませられた。
紫絵里もこの先どんどん成長して、自分を変えていくことだろう。
真理もそれを嬉しく思い、かつての親友のためにその幸せを願わずにはいられなかった。
自分に贈られた紫絵里からのメッセージを見つめ、すっかり日が暮れた誰もいない教室でひっそりと佇み、暫し思いにふける。
それからぐっと腹に力を込めて黒板消しを手に取った。
真理はそれを充分目に焼き付けた後、潔くさっと一消しし、白い微かなチョークの跡を背に向けて、その教室から姿を消していく。
出会った大切な友達をいつまでも胸に刻み込み、また次の恋と親友を探しながら、マリアとハイドの恋物語をさらに続けていく覚悟がそこにあった。