健診診断と恋と嘘

「じゃあちょっとうちにおいで。金曜日だしいいよね。
千紗ちゃんとかえちゃんも用事がないなら一緒に来てあげて。弓野ちゃんにとってイケメン……かな。
私にとっては世界一のイケメンだけど。
ま、結城さんも呼べばいいか。結城さんは千紗ちゃんの許可が必要だけど特別に貸してあげる。
どうしてそう頑なに認めないんだろうね、もう」


そう言った高倉さんに納得した結城さんも頷いて私の事を見て微笑む。


「あ、なるほど。全然いいですよ、弓野さんのためなら喜んでお貸しします」


にっこり笑った結城さんが私の手を引っ張って高倉さんの車が止まっている駐車場まで四人で歩く。


「乗って乗って。宗一郎さんにメールしてみるから、千紗ちゃんも結城さんにメールしといてね。
最近ずっとすごく遅かったけど、早く帰ってこれるかな。そろそろ落ち着くとは言ってたけど、無理そうだったら女子会しよう」


「了解です。そうですよね、しばらく和弥くんも帰りが深夜でしたから。落ち着いたといいんですけど」


訳が分からないまま結城さんとかえちゃんと高倉さんの車に乗り、途中高倉さんの娘さんのほのかちゃんをお迎えに保育園に寄ってから高倉さんのお家にお邪魔する。


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