健診診断と恋と嘘

「好き、です」


小塚さんといると、楽しくて自然に笑顔になれて。


私の事を誉めてくれる優しい言葉が嬉しくて、小塚さんとの関係を壊すのが嫌で怖くて一歩が踏み出せなくて。


そのせいでたくさん小塚さんを悩ませて傷つけてしまった。


だからちゃんと伝えなきゃ。私の正直な気持ちを伝えたい。


「小塚さんの事が、すごく好きです」


はあっと息を吐いた小塚さんが嬉しそうに笑って私の事を抱きしめる。


「よかった、これでも認めてくれなかったらどうしようかと思った。
好意を持ってくれてる事には気付いてたから。
だから余計……ね、何回も強引に俺のものにしちゃおうかなって思った。
朔ちゃん、すごいかわいい顔で俺の事見るから……本当に、我慢するの大変だったんだよ」


それ高倉さん達にも言われたけど、そんなに出てるんだ。もう、本当に恥ずかしいんだけど。


< 154 / 314 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop