健診診断と恋と嘘

章とはこんな風になった事なかったのに、どうして小塚さんとだとこうなっちゃうんだろう。


「小塚さんだけです。こんな風になっちゃうの。気持ち良くて、身体の芯が痺れるみたいになっちゃって」


そう言って小塚さんを見上げた私に、一瞬目を見開いた小塚さんがはあっとため息をついて眉を下げて髪をかきあげる。


「意味分かってて言ってる? 本当に困った子だね。付き合ってすぐ手出すのはどうかと思って我慢してるのに。俺の理性試してる?」


え、試して? そ、そんなつもりなかったけど……変なこと言っちゃったかな。


そう思っている私を見て小塚さんが眉を下げて笑っている。


「朔ちゃんはそういう子じゃないよね、知ってる。もう何回もそれにドキドキさせられてるし、俺も学習してる。天然だからな。でも今日は帰すつもりないからね」


その言葉にびっくりして私は目を見開く。びっくりしてる私に小塚さんは真顔で当然だとばかりに頷いた。


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