健診診断と恋と嘘

「当然でしょ。まだまだ聞きたいことたくさんあるし、朔ちゃんにも俺の事知ってほしい。着替えっていうなら貸すし、下着はさすがに貸せないから下のコンビニで買う?」


と、泊まりって。そりゃ、私も小塚さんの事知りたいけど……でも。


予想外すぎる展開に目を丸くしてしまうけど小塚さんは私を逃がす気はないらしく力のこもった目で私を見つめている。


「教えてよ、朔ちゃんの事。あの最悪な元カレが俺より朔ちゃんの事知ってるとか腹立ってしょうがない。
あいつ、俺が朔ちゃんのこと何も知らないとか言うし。本当、腹立つ」


険しい顔でそう言われるけど、章に嫉妬してくれてると思うとちょっと嬉しくなる。


ニヤけてしまった私の頬をちょっとふてくされた顔をした小塚さんが軽く掴む。


「何、喜んでるの。本当に、まさかこの年でこんな一回りも年下の子に振り回される日が来るとはね。本当、人生って分かんないもんだな」


はあっとため息をついた小塚さんが私の腕を掴んで立ち上がる。


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