健診診断と恋と嘘

十年ぶりの実家か。き、緊張するけど……凌ちゃんはもっと緊張してるんだから、しっかりしなきゃ。


凌ちゃんと一緒なんだから、大丈夫。お父さんにプロポーズしてもらったから結婚の事も話すって伝えてあるし。


何か驚いて動揺してるみたいだったけど、きっと凌ちゃんだから大丈夫だと思う。


お父さんは私のお父さんだから絶対凌ちゃんのこと気に入ると思う。それは確信してる。だって私のお父さんだし。


そう思っていると凌ちゃんがお風呂場から出てきてソファーに座ってる私を見て微笑む。


凌ちゃんの濡れ髪、かなりセクシーなんですけど。髪とかかきあげたらもう、鼻血でちゃいそう。


「お先。朔夜も入ってきな。顔赤いけど、大丈夫?」


「だ、大丈夫。お風呂入ってくる」


そう言って急いで脱衣場に入るけど、お風呂上がりの凌ちゃん見るのなんて初めてじゃないのに何でこんなにドキドキしちゃうんだろう。


あ、いつも髪は濡れてないからかな。それとも浴衣マジック?


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