健診診断と恋と嘘
え、や、やっぱり変なのかな。すごいじっと見てるし、驚いてる。
不安になってそこから動けずにいる私に凌ちゃんが近付いてきて私はつい洗面所に戻って扉を閉めようとする。
それを凌ちゃんに手で押さえられてぐいっと腕を引っ張られて腰を引き寄せられる。
「何、逃げようとしてるの。スカート着てるの初めて見た。もっとよく見せてよ」
何だかやけにニコニコしてる凌ちゃんの手が私の頬に触れる。
「かわいい、化粧したんだ。ちょっと色っぽい。もっとよく見せて」
そう言った凌ちゃんが顔を近付けてきて、キスしようとしてることに気付いて私はそれを慌てて手で押し止める。
「ダメ、口紅ついちゃう」
そう言ってみるけど、凌ちゃんはやめるつもりはないらしい。私の手を掴んだ凌ちゃんがニコッと微笑む。
「いいよ、拭けば。それよりキスしたい。キスさせて、朔夜」
手を壁に押しつけられて、凌ちゃんが唇を重ねてくる。やっぱり凌ちゃんのキス気持ちいいな。