健診診断と恋と嘘

「ごめんね、疲れたよね。明日も行くことになっちゃってごめんね」


「いや、それは全然平気。お母さんのお墓参りに行くつもりだったし。
緊張してたからね、ちょっと気が抜けた。
でもお父さんも文夜くんも真理さんもいい人で良かった。朔夜、本当にお父さん似だよね」


凌ちゃんはそう言って笑ってくれるけど、疲れただろうな。ずっと運転してるし、気使ってただろうし。


「大丈夫だよ。宿に戻ったら朔夜に癒してもらうから」


心配で運転してる横顔を見つめてる私に凌ちゃんは笑いながらそう言うけど、癒すってどういう意味だろう。


「何でもするけど、マッサージとかする?」


わりとマッサージ上手だと思うけど、それで凌ちゃんが癒されてくれるなら頑張るよ。


「んー、ご飯食べたらとりあえずお風呂一緒に入ろうか」


お風呂……そういえば一緒にって言ってたな。


昨日も一緒に入ったし、凌ちゃん今日頑張ってたもんね。それが癒やしに繋がるのかはよく分からないけど。


「……じゃぽんてしてからね」


「はいはい、了解」


その私の言葉に凌ちゃんが笑いながら頷いた。
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