健診診断と恋と嘘

「本当、かわいくて我慢するの大変だった。キスしてる時とか誘ってるとしか思えないくらいかわいい声出すし」


だって凌ちゃんとのキス気持ち良くて確かに声出ちゃってたかもしれないけど。


さ、誘ってるとか恥ずかしい。


「結構限界でね。襲っちゃいそうだからキスするのも我慢してたんだよね」


それでキスの回数減ってたのかな。あんまりキスしてくれなくなってちょっと寂しかったな。


「……誘ってたのかも。キスあんまりしてくれくて寂しかったから。もっと凌ちゃんにキスしてほしいって思ってたの」


凌ちゃんを見上げてそう言うと凌ちゃんはぐっと唇を噛んでため息をつく。


「ほんっとに凶悪。覚悟しといてね、どれだけ我慢してたと思ってるの。先出るから、覚悟できたらおいで」


そう言った凌ちゃんがお風呂場から出て行って、それから急にドキドキしてくる。


え、ちょ、いや、覚悟はちゃんとしてたんだけど。昨日とか何もなくて落ち込んだりしたけど。


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