健診診断と恋と嘘

小塚家

「あいつ、全然反省してないな。誰とメールしてるのかと思えば、また変なこと吹き込まれてるし。そんなもん上げなくていいんだよ」


「和さん、結城さんとののろけ話したいだけだよ。何か私くらいしか聞いてくれないんだって。んー、でも今度やろうかな」


「セクシーな下着? 本当、勘弁して。今のままで十分だから」


「えー、そうかなぁ。和さんにも色気ゼロとか言われるし」


「朔夜に色気があるのは俺だけ分かってればいいの」


(結城に余計なこと吹き込まれる度にかわいく誘惑される俺の身にもなれよ。ただでさえ天然小悪魔なのに。それをまたあいつが面白がってるのがムカつく)


「凌ちゃん、かわいい私見たくないの?」


【朔ちゃん、小塚課長にかわいい私見たくないのって言ってみな】


「あいつ、マジで。……めちゃくちゃ見たい、けど。あいつの思惑通りってのがムカつく」


「今度一緒に買いに行こうか、セクシーな下着」


「……うん。ああ、もう……俺、こんなキャラじゃないんだけど」


「私はどんな凌ちゃんでも好きだよ。チューして?」


「それ、反則だから。……いっぱいしていい?」


「うん、して。凌ちゃんのキス大好き」


(あー……本当かわいい。こんなデレデレな姿、絶対会社の奴には見せられないわ)


< 310 / 314 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop