健診診断と恋と嘘
「多分、その人です。でも結婚してるか聞かれて、あー、まぁって言ったら結婚してると思ったみたいなので。本当に健康相談したいだけなのかもです」
私のその言葉に大きなおにぎりを食べながら結城さんが首を傾げる。
「そうですかね? でも、どうするんですか?」
「あー、イケメンだったし。どうこうもならないと思うので別に教えてもいいかなって思ってます」
昼休みに連絡くれなかったら午後に来るって言ってたし。教えないっていう選択肢はなさそうだ。
かっこいい人とお友達になるのも悪くないかな、なんて思っちゃうしね。
「弓野さん、かっこいい人好きですよね。かっこいいって言ってる人達とどうこうなりたいとは思わないんですか?」
どうこう……は思ってないかな。
私、どうも男を見る目ないしね。元々ない自信を更に喪失中です。