健診診断と恋と嘘
禁煙のお手伝いもお仕事です
そんなわけで土曜日、私はちょっとドキドキしながら待ち合わせの駅で下りて改札を出る。
駅で待ってるってメールがきたけど、どこにいるんだろう。
お、あの人かっこいいな……なんて、今は高性能のイケメンレーダー働かせてる場合じゃない。
いや、働かせてもいいのか。小塚さん探してるんだから。
小塚さんの姿を探してキョロキョロしていると、ポンと肩を叩かれて振り返る。
「ちょっと朔ちゃん。目、合ってるのに気付かないとか何?」
そこにいたのはさっき見てかっこいいと思ったその人で、私を見て困ったように笑ってる。
「え、小塚さん?」
その素敵な声は確かに小塚さんなんだけど、髪の毛セットしてないだけでこんなに印象が違うの?
「そうだよ。ほら」
目を丸くして疑うようにまじまじと顔を見ている私に苦笑いした小塚さんが髪をかきあげてくれる。
ああ、そうすると確かにいつもの小塚さんだ。