...笑う月。
「りぃ!行くよ!」


全力で走って走って。


喉が熱い。血の味がする。

それでも私は堤防まで自転車を夢中でこいだ。



後ろを見ても追ってきてないようだ。


「はぁ。マジで...洒落になんないよ。なにがどうなってんの...」



ドッキリとかなのかな?



誕生日だからドッキリでも仕掛けようとしてるのかな。





でも、マジな気がする。こんなのドッキリじゃ済まされない。

不安で不安で私はりぃに話しかける。

「りぃ...私どうしたらいいの?」

すると後ろから声が聞こえた。


「さぁな。どうすればいいんだろうな。」

金縛りにあったみたいに体が動かない。

な、なんで!?早!


「嫌っ!殺さないで!いやぁぁっ!」


「あれは俺の組じゃない!大丈夫だ。」



は?組って?や、ヤクザ!?でもまって!?日本に組って何個あんの!?それに俺の組じゃ無いって??あなたはどこぞの組の方で!?


でも、3人は...?どうなっちゃったの?



私は?どうすればいいの?







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