彼が残してくれた宝物
翌朝、目を覚ますと、自分の部屋だった。
あー頭痛い…
昨夜飲みすぎたかな?
時計を見ると、仕事に行く時間だった。
あっヤバっ!
あれ? でも、どうやって帰ってきたんだろ?
慌てて支度してる中、テーブルの上に置かれた、二日酔い用のドリンクと、メモに気がついた。
※※
桜ちゃんへ
飲み過ぎは体に良くない。ほどほどにね?
飲み代は、ちゃんと払って貰ったから、心配しなくていいよ?
じゃ、仕事頑張って!
桜ちゃんのファンより〜
※※
マスターごめん。
また、迷惑かけちゃった…
あっヤバイ仕事!
マスターが置いていってくれたドリンクを飲み干し、部屋を飛び出した。
それからの私は、仕事に逃げた。
一心不乱に仕事して、彼の事を忘れようとした。