彼が残してくれた宝物
朝、出勤しようとしたら、なんだかいつもと違う気がした。
「もしもし、お母さん。」
『どうしたの? 何かあった?』
「うん。さっきから、お腹が張るの。 お母さんは私の時、どうだった?」
『あなたを産む時、そんな早くから張らなかったけど、あなたは双子だしね? 無理しないほうがいいわ?』
「うん。会社にも休むって連絡する。」
『その方が良いわ。何かあったら、会社にも迷惑かける事になるから、後で、病院に着いて行ってあげるから?』
「うん。ありがとう。」