あたしの1番大切な人


 そっか……知ってたんだね、真琴は。
あたしの夢を――

 ―――いつ知ったの?


「……正解。でもなんで知ってるの?あたし…真琴に将来の夢話したことないよ?」


「……たしかに杏奈からは将来の夢は話されてない。だけど、杏奈を見てるとなんとなく…わかってきてさ。最初は保育士か看護師になりたいんだなと思ってた。でも……そうだな例えば、一緒に学校に登校してる時、道端に子供がいると必ずと言って良いほど、『可愛い~っ』とか、なにかと言葉を発してるだろ?それを見て俺は子供が好きなんだなって感じ取ることが出来た。あと…ボランティアで保育園とか積極的に行ったりしてるし。そういうとこ見て――ああ、保育士になりたいんだなって思って。だから俺は杏奈に夢を叶えて欲しいんだ」


 ――そこまで。
 真琴はあたしのこと…ちゃんと見てくれていたんだね。


「……そうなんだ」


 なにも言わなくても真琴が気付いてくれてたことが、少し嬉しくて少し
恥ずかしかった――



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