あたしの1番大切な人


「真琴兄がさっきオレに『大介かっこよくなったな~。だけどオレのカッコとかを真似したりするんじゃなくて自分なりに似合うおしゃれをしてみたらどうだ?……杏奈、大介が変わりすぎて"荒れたりしないかな?"って心配してた。今のままでも良いけど少し改善してみたらどうだ?ま、オレはおしゃれの助言やアドバイスくらいしか出来ないけど困ったら頼ってくれても良いし。だから少しづつ改善してけ~』」


 ――…ああ、ホントに《真似やめろ》って大介に言ってくれたんだ。ありがたいけど言うの早すぎ。まぁそれも真琴らしく面白いけど(笑)


「――ね、聞いてんの?絶対姉ちゃんが真琴兄に余計なこと言ったから、あんなこと真琴兄に言われたんだ!!」


 なんでそうなる?


「…真琴が言っただけだよ?あたし関係ないよ。まぁ大介が"荒れたりしないか心配"とは真琴に言ってたけど。ねえ、大介。あんたは昔よりずっと、かっこよくなったよ。でも、人真似ばっかりしてる大介は微妙だよ。大介は大介の個性があるんだからその個性を大事にして…?真琴の真似ばっかりしたら真琴色に染まって、大介に色がなくなっちゃう…そうなる前に自分からカッコとか…似合うのに全部変えていって欲しいの」



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