あたしの1番大切な人


「……じゃあその答えを聞かせてもらう」


「――ん」


 ――真琴の前じゃ言いにくいけど、あたしは1つため息を吐き覚悟を決めて話した。



「――…あたし、勉強は全くしたくないの。でも、なんの為に学校へ行くかわからなくなってるより、学校へ行く目標を立てて学校に行く方が絶対に自分の為になると思うの」


「……それで?」


「…だからあたし思ったことがあって。なにかに目標を持ちたいなって」


「――目標を持つね…、で…杏奈は結局どうしたいの?」


「――うん……だから、あたしは真琴が言ってた、レベルの高い学校を受けることにする」


「……………」


「…だから、真琴……、お願いがあるの。受験まであたしに勉強教えて?」


 改まってこんなこと言うことになるなんて――。恥ずかし過ぎる。


 自分でやらなくちゃいけないんだけど……それじゃ多分無理だと思う。あたし要領悪いし、真琴に勉強を教えてもらわなければ、あたしの学力が上がるなんてことは多分……ない。


「……それはいいけど、その…さ、レベルの高い学校ってどこ受けるつもりなんだ?」


 ……え――――



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